塗料という物は塗ったその瞬間から退色が始まります
大きく退色する物もあれば、その割合が少ないものもあります
退色は時間の経過と共に平均的に進むものではありません
表にするとそれは2次曲線を描きます
最初の2~3年で急激に退色し
その後は安定しながらも緩やかに下っていきます
(下図参照)
この2次曲線のRは、塗材やその色相によっても大きく左右されます
サッシ枠を取り替えた工事の補修塗装の時など
左官補修した所だけを既存の壁の色に合わせ、塗装する事が良くあります
この時退色の度合いの大きな塗料などを使うと
たとえその時にピタリと色を合わせたつもりでも
ほんの1~2年で「アッ!」と言う間にそこだけが白く抜けてしまいます
また、塗装工事が終わりまだ間もない時に
「器具の付け替えをしたからタッチアップお願いね」
等という時も同じで、残してあったまったく同じ塗料を塗ったとしても
後々その部分が目立ってきてしまう事もあります
これらのトラブルの原因のすべては退色のスピードが
図のような曲線を描く事によって引き起こされます
(下図参照)
そのため塗り終わって数年が経過した建物の色合わせを行う場合は
既存の壁に塗ってある塗材にこだわらずに
あなたが持っている塗料の中で
「一番退色の少ない塗料」
を使う事が大事です
この時、間違ってもOP(SOP)などは使わないようにして下さい
近い将来、恥ずかしくてその家の前を通れなくなってしまいます
注:
フタル酸、や ウレタン、でもOPと同じくらいのスピードで
退色してしまう物もあります
値段の高低はあまり参考にはならない様です