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塗り替えALC編
ALCの長所として次の4点が挙げられます
軽量、耐火性、防音性、耐久性
この特徴を生み出す大きな要因はその
スポンジのような内部構造にあります
しかしこの気泡の多い構造にいったん水が入り込むと一転
非常にもろい物になってしまいます
建材屋のサイトやメーカーのサイトなどは
ALCがけっして水に弱くはないと言うような事を
しゃかりきになって宣伝しておりますが
そもそもALCは外壁材としてそのまま使用される物ではなく
必ずその表面に塗装を伴います
そのため中に染み込んだ水分は
良い天気になり気温が上昇しても
塗膜が邪魔をして蒸発することができずに
中で蒸されることになります
このような事を何回も繰り返していると
内部が砂状になってしまい最後には
クギも利かないようになってしまいます
これは現場からの報告で、けっして机上の空論ではありません
このようにALCへの水の浸入は厳禁と言っていいでしょう
しかもALCの中にはサビ止めが施されていると言えども
水に弱い鉄筋が入っております
この鉄筋がサビにおかされ膨れ上がると
ALCの脱落ということもありますので
十分な注意が必要です
このようにヒドイ症例はめったにありませんが
小規模な脱落でしたら頻繁に見る事が出来ます
塗り替えの目安としては、やはり塗面の粉化が挙げられます
先ずは塗膜表面を、指で擦って見て下さい。
指先に白い粉のような物が付く時は、
既に塗料が劣化していると言う事です。
しかしその判断は少し難しいかもしれません。
なぜなら塗膜はその塗り回数によりある程度の厚みがあり、
その粉化が表面からどれくらいの所まで進んでいるか
解からないからです。
ただ単に手に白い粉が付着するからと言って、
即塗り替え、
と判断するのは早急すぎます。
私個人の意見としては10年後の塗り替えを推奨しております。